ジュネーブ滞在中のアクティビティのメインのひとつ、Palais des Nations:国際連合欧州本部見学です。ガイド付きの見学ツアーは受付時間と定員が決まっており、個人的なビジターは予約が出来ないため、時間厳守で行く必要がありました。この日の最終回は16:30、参加希望者は30分前の15時に集合していなくてはなりません。ランチを取ったオーベルジュから乗ったタクシーの運転手さんが、正しい場所Portail de Pregny(プレニー門)で降ろしてくれたお陰で、余裕で間に合ったのでした。

まずチケットを購入(ひとり15スイスフラン)、空港ゲート並みの手荷物検査を受けた後、パスポートを提示し、顔写真を撮影され、入管許可証が発行されます。グループの場合は、代表者に発行され、その際に『あなたのグループは全員で〇人、ツアーが終わるまであなたはこのグループに全責任を負います。心してください。』との注意事項がありました。緊張感出てきますね!

この日は祝日だったせいもあり、時間より早く満席になってしまったらしく、予定より30分早くツアーが始まりました。ガイドさんの自己紹介に続き、勝手な行動はしないことなど、写真撮影はOKだがビデオは×など、注意事項の説明を受けて、いざスタートです。

国際連盟の本部として作られた後、国連欧州本部となりました。私たちがTVニュース等で良くみる国連での会議での様子は、ほぼほぼニューヨークの国連本部の映像で、こちらジュネーブの映像というのはあまり出回らないとのこと。政治的案件は主にNYで扱い、欧州本部では主に人道・人権保護に関する活動、武装解除、経済、科学技術などを担当しているそうです。

まずは一番大きな会議場へ。ここは人権理事会の本会議場で、天井はスペインの芸術家Miquel Barceloによる海底をイメージした作品で覆われています。なかなか入ることが出来ない場所につき、テンション上がります!各国代表が座るデスクから少し離れ、議場の一番後ろに各国通訳ブースがあります。なんちゃって気分で撮影してみました。

こちらが国連で使用されているイヤホン。耳に被せる形なのは、衛生的な理由からだそうです。

ここは各種委員会が行われる議場。

移動中、窓からは中庭が。とにかく広大な敷地内に巨大なビルが沢山連なっています。この土地は、所有していた貴族のアリアナ氏が国連に寄付したものだそうです。木を切らないこと、孔雀を絶やさないことを条件にしたそうで、そのため、今でも孔雀が放し飼いにされているとのこと。

The Assembly Hall、欧州本部で一番大きなホールとのこと。正面の壁には国連のマークが。

建物の内外には、各国から寄贈された芸術品が至る所に飾られています。有名な画家の作品も。ちょっとした美術館です。日本から贈られたのはこちらの陶器(有田焼?)で、下に敷かれているペルシャ絨毯はイランからだそうです。

ちなみに、欧州本部の時計は全てPATEK PHILIPPE!スイスには高級時計メーカーが沢山ある中で、なぜパテック・フィリップを選んだのかしら、と思ったのですが、ジュネーブに本社があるための様です(ドバイ空港は全てロレックスでした)。

国連の歴史から、欧州本部の仕事内容など、沢山の説明を受け、1時間弱でツアー終了。何とも満足感の高いツアーでした!売店もあり、国連グッズがいろいろ買えますよ。実際に国連職員の人々が使っているのと同じネックストラップなどもあり、レアなお土産になるのでは。

国連欧州本部は、正門前に三本足の椅子のオブジェがあり、こちらを見て終えてしまう観光客が多い様ですが、せっかくの機会なので、中に入らないと勿体ないです!貴重な体験ですし、また、世界はこうして動いているということを実感する機会でもあります。子供の頃にこれを体験していたら、もっと真面目に勉強してここで働くことを目指したかもしれないね~などと、生徒さん達と頷き合い。小さい頃の経験と環境、大事です!

正門前の巨大オブジェ『Broken Chair』。スイス人アーティストDaniel Bersetの作品で、4本の脚のうちの1本が折れているのは、地雷やクラスター爆弾への反対を象徴しているそうです。

正門から正面入り口への道には、加盟国の国旗がずらりと。圧巻です。