7月中旬からサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩いていたGiusy、予定の1ヶ月をかなり早めて終着地に着いたとの報告が。ルート途中の村々にある巡礼宿(巡礼手帳を持つ者に一夜の宿を与えるユースホステル的な宿)で身体を休めながら、1日30km前後ひたすら歩いている様子を日々アップデートしてくれていたのですが、フランス~スペインのいわゆる田舎の道の景色の中、アラカン女性ひとりで良く歩き切ったなぁと、体力的にも精神的にもタフな彼女に驚きました。どう見ても、辛そうな道のりでしたからねぇ。舗装などない、良く言えば”自然の中の道”を行くルート。スペインに行ったことがある方は頷いてくれると思うのですが、大都市の中心部からちょっと離れると、かなりの田舎なんですよね、スペインという国は。私が初めてスペインの地を踏んだのは、30年近く前のことですけれど、イタリアからスペインに入った際、同じ南ヨーロッパのラテンの国同士、似たような雰囲気だと思っていたので、かなり違う事にビックリしたことを覚えています。
毎朝暗闇の中ひとり歩き出し、日が落ちる前に宿に着くことの繰り返し、歩くという行為をしているものの、ある種の瞑想状態、トランス状態に入るのだと思います。何が自分にこの地を歩かせているのか?神とは?愛とは?私が進べき道とは?、などなど、ひたすら自分自身との問答を繰り返し。孤独との闘いでもありますね。途中、同じ目的地を目指して歩く各国からの巡礼者との出会いの中で気付くこともあった様です。カトリック信者の日本人母娘の巡礼者とも行き会ったと言っていました。
近しい人達からなんとなく、彼女が巡礼に出た理由など漏れ聞こえてきていますが、そりゃぁ60年も生きていれば、女の人生いろいろあるよ、ということで。何はともあれ、歩き切った先には彼女の求めていた答えがあった様なので、本人が満足したというならば、行って良かったんじゃないかなと思います。
平々凡々の人生、山あり谷ありの人生。苦労が多い人生、笑顔の多い人生。どちらを選んだとしても、最終的には終着点は同じ、人間は皆自然に帰る訳です。そう考えたら、今抱えているストレスや問題の半分以上は、無駄に悩んでいるものって気がしてきませんか?
私自身は、努力はするけど苦労は絶対にしないというのがモットー、ツライ巡礼や苦行の道は無理ですね~。基本的に、”次の楽しいこと″を考える性質なので。例えば、ランチを食べながら、その日の夜ご飯だけでなく、明日の朝ご飯やランチ、夜ご飯に何を食べようかな~などと考えるのは当たり前(笑)。明日のこと、これから先の楽しいことをあれこれ考えることが忙しくて、過去を振り返ったり、余計なことを考える時間や余裕がないだけなんですけどね。修行はするけど、苦行はしないのです(笑)。