さて、ドイツ出張について書いていますが、ドイツ人というのはひと言で括れるカテゴリではありません。大陸国であり、制し制されという歴史を繰り返す中で、様々なルーツを持つ人が、縁あって現在ドイツと呼ばれる国に根を下ろした、というのが正直なところでしょう。

私たちが“ドイツ人”と聞いて思い浮かべるのは、ゲルマン系、大柄でがっしりした体系でしょうか?長身の足長ドイツ人は、比較的北の方出身の人に多い様です。私たちのドイツ窓口であるニコール、ベルリン出身のリザと、私の足の長さを比べたらスゴイことに!

歳はひとつしか違いません(笑)

日本人でも小さい方なので、余計に差が大きいですが、脚の始まりが私の胸の位置ですよ!なのに顔の大きさはもしかすると私の方が大きいかも。もはや同じ惑星の生物ではない感じ(捕らわれた宇宙人になった気分)。DNAの何がどう違うのか、ため息ですね(笑)。

また、今回ボランティアで通訳をしてくれた大学生:コジマは、ドイツの最南部の地方出身。彼女も長身の足長さんですが細身、キレイな金髪でいわゆるゲルマン系にあるガッチリしたイメージとは違います。いろいろ聞いてみたところ、彼女は“チロリアン”系だそうです。チロル地方というのは、オーストリアとイタリアにまたがるドイツ系の人々が住む地域ですが、ご両親とも元はそちらの出身らしいです。

コジマ、コにアクセント、小島さんじゃないよ

去年、私たちを初めてドイツへ招聘してくれたペトラ、彼女の外見はベルリン近郊出身のニコールやリザとは違うタイプで、自らをドイツ人ではなく、ババリア人(バイエルン地方の人)と呼んでいました。

他にも、ワークショップに参加してくれた人々には、ロシア系ドイツ人、ポーランド系ドイツ人、オランダ系ドイツ人……。ニコールが言うには、“東ドイツ出身の人”というカテゴリも未だに存在するそうで、西ドイツの人とは性質(気質)的な違いが見て取れるとのことでした。

欧州の国々では(特に領土が広い国ほど)、国籍ではなく自らの出自(地域や民族性)に拘る人々が多いですね。個人的に縁が深いイタリアも、南と北とでは人種が違います。北イタリアのボルツァーノ県は、チロル地方に入るため、イタリア人でありながら第一言語はドイツ語です。私のイタリア人家族がいるサレルノは、サレルノ人またはカンパーニャ人と自称します。

日本でも、大阪のおばちゃん、神戸マダーム、関東のおっかさん、などなど、地域的に特徴を揶揄されることがありますが、足の長さは30センチも変わらないですよね~。