さて、ここからはプライベートの旅です。ティラーノ15:08発、ミラノ中央駅17:40着予定、この路線はローカル列車(各駅停車)のみにつき、まぁしんどい移動でした!先ほど降りたスイスの鉄道のすぐ隣にある訳ですが、駅舎の造りも列車もガラリと風貌が違います。渡伊回数は20回近くあるため、見慣れた景色ではありますが、さっきまではスイス製の‟安心安全な上物”だっただけに、ギャップが大きく感じられます。

イタリア国鉄。ここからミラノまで各駅停車での長旅。

日本の鉄道網と運行状況とは比べ物にはなりませんが(あとスイスとも)、イタリアもそれなりに鉄道は通っています。長距離移動で使う人もいるのに、何故かイタリアの列車には荷物置き場がありません。普通列車だけでなく、圧倒的にスーツケース所持率が高いミラノ中央駅⇔空港の特急マルペンサ・エクスプレスにもありません。不思議ですよね。近年導入された大都市間を走るIC特急にはあるのですが。

葡萄畑の中を進みます。

ローカル線の各駅停車、停まる駅が多いので、下校する学生たち、帰宅するサラリーマン、様々な人が乗り降りします。ガタゴトと揺られること2時間半超、ミラノ中央駅に着く頃には日も暮れて、体力気力も限界に。

これで不機嫌にならない方がおかしい。ティラーノ~ミラノ間に特急を作って!

やっと着いたミラノ、空港乗り継ぎでは数年前にも立ち寄りましたが、街に降り立つのは実に20年以上ぶり。帰りの空港へのアクセスも考え、駅近くのホテルを取りました。一応、4ッ星を選んだのですが、これは絶対に3ッ星レベル。スイスで最高級のところばかり泊まってきたため、その落差も勿論ありますが、それを差し引いでも、どう見ても4ッ星ではないでしょう~。設備もアメニティも何もかも。

レトロなレセプション。鍵も古いタイプ。

実は、ミラノ郊外にはカルディナーレ家の人々がいます。パパ:アンジェロの弟:ミケーレ叔父さん夫婦、その息子アントニオ一家。今回、スイスの後でミラノに寄るよ、と姉ローザに連絡したところ、ファミリー連絡網で一気に伝わり、カズエ達の日程はこうだから、会いに来れる人はそれぞれ都合が着く時に来るように、ということになった様です。ローザは有給を取ってサレルノから来てくれました。着いた日の夜ゴハンは、従弟のアントニオも会社帰りに合流。彼は2年前にひとりで東京に遊びに来ているので、最近会ってはいますが、初めて会ったお互い20代の時から比べたら、おじさん&おばさんになったよね~。

La mia famiglia Italiana, famiglia Cardinale!

スイス料理も美味しかったですが、イタリア料理はやっぱり落ち着きます!安定の味。ミラノなのでミラノ料理を頂きました。夫はラグーのタリアテッレにコトレッタ・ミラネーゼ(仔牛のカツレツミラノ風)、私は1皿目のパスタをスキップし、オッソ・ブーコ(仔牛骨付きすね肉の煮込み)とリゾット・ミラネーゼが盛り合わさったものにしました。

ラグー(ミートソースですがボロネーゼとは違う)。

仔牛の肉を薄く伸ばして目の細かいパン粉を付けて揚げたものがミラノ風カツレツ。

ossoは骨、bucoは穴。調理すると骨の中央の骨髄が縮んで穴ができるからOssobuco。

デザートにはTiramisù。正しいイタリア語の発音は、最後のスゥーにアクセントが来るんですよ。

さすがに5時間半の列車移動で疲れていたため、早めの解散となりました。アントニオどうも有難うね。明日は彼のママ:マッダレーナ叔母さんが来てくれるとのこと、叔母さんとも20年ぶりくらいなので楽しみです。