初対面で名刺交換をする際、私の名刺を見ての第一声で『風水師…ですか…?』と戸惑われる確率は非常に高いです。そして続く言葉としては、『じゃぁ部屋をざっと見て、家具の位置が良いとか悪いとか言われるんですね?』という類のものでしょうか。この時点での事細かな説明は無用なので、『いえ、風水鑑定は羅盤という風水用の方位磁針で、きちんと物件を測定しないことには何も判らないんです。結構、いろいろな手順が必要なんですよ。』という感じでお答えするのですが、残念ながら大概の場合、『・・・へぇ~、そうなんですね・・・』と、妙な間があって終わってしまいますけれど。

そもそも、風水鑑定は目視で出来るものではありません。正式な風水鑑定は、物件の周囲環境も対象となるため、図面だけでは出来ません。必ず現地へ赴き、物件を直に観る必要があります。羅盤(風水師が用いる方位磁針)で建物の“顔”となる方位を正確に測ることから始めるからです。そして、時間の流れに伴う変化を考慮するため、建物が建てられた正確な年が必要です。もちろん、正確な図面(間取り図)も必要です。その上で、環境の中にある気(宇宙のエネルギー)がどの様に作用している物件なのか、その物件に住むことで住人はどの様な影響を受けるのかを見出していく訳です。誤解している方が多いのですが、風水鑑定の目的は、家を良くすることではありません。その物件に住まう人を幸せにするための手段・道具のひとつなのです。そのため、住人のデータ(生年月日&誕生時刻→四柱推命)も風水鑑定を行う際には必須項目なんですよ。

ですから、“ニセモノ風水”の見分け方も、それらの項目から判断できますね。

  1. 現地へ赴かず、図面だけで鑑定をする
  2. 羅盤を使わない(建物の“顔”となる部分が向いている方位を気にしない)
  3. 物件の築年(竣工年)を気にしない
  4. 時間の流れに伴う気の配置変化を考慮しない
  5. 物件の周囲環境(巒頭的側面)を観ない
  6. 住人の四柱推命を観ない

これらが欠けている場合は、まず正しい風水鑑定ではないと疑って良いと思います。

現地へ赴き羅盤を使って測定することから始まります。