先日の(株)船井本社主催:正統派風水講座Masterコースの3日間、参加した生徒さんたちには、意思と選択の重要性ということを繰り返し繰り返し伝えました。これはThe Five Artsと呼ばれる五術の“山”の部分に通じるところですが、天・地・人の“人の気”に当たるところです。

天の気は、四柱推命が司るところ、生まれた時に固定されてしまう、その人の人生の部分です。天からの贈り物的なところがあるので、天の気として扱われます(まぁ、中には、どこが贈り物なんだ・・・?という、良い処をなかなか見出すことのできない命式の方もいらっしゃるかもしれませんが)。

天の気

地の気は、風水が司るところです。巒頭(らんとう)的側面ですね。山があって、開かれたオープンスペースがあって、川が流れて、水と落ち合うところ(海など)があって、という、元々ある土地のエネルギー、そこから受ける影響の部分です。良い地場に身を置くということは、多くの人が思っているよりも重要なことなんですよ。

地の気

そして最後に来るのが、“人の気”です。これは、その人自身に委ねられている部分です。どの様な意思(意識)を持つのか?どういう選択をするのか?どういう行いをするのか?どの様な学びをするのか?どういう価値観なのか?などなど、その人自身が、好きに選んだり決めたりできる部分です。世の中にある中華宇宙論・中華形而上学の本でこの点に触れているものは非常に少ないのですが、この“人の気”が、実は一番大事なところで、良い人生を手に入れるには一番重要な部分なんです。

人の気?

要は、“未来はいくらでも変えられる”ということです。占術でも易でも、今ここ、現在の自分を起点として観るものです。もし悪い未来が出たとしたら、今この時の意識を変えれば、まず今:現実が変わってきます。そうしたら、その先に続く未来はおのずと変わってくることになりますよね。どういう意思を持つのか、それによってどういう選択をするのか、ここが変わるだけで、未来はかなり違う展開になってくる訳です。

何に於いても、しっかりとした意識・意思を持たないと、明確な答えを得ることは出来ないんですね。例えば、食堂に入った時、肉が食べたいとか、パスタが食べたいとか、こちらの意思がはっきりしていれば、食堂のマスターはその料理を作って出してくれます。ただし、何が食べたいかなぁ、何でも良いんだけどなぁ、という様な曖昧な意思では、食堂の人も料理を出すことが難儀ですよね。

易は五術では“卜”のパートですが、実はこの“人の気”、五術の“山”の部分も自動的に学べるものなんです。先日の講座で、きちんとした卦を得ることが出来なかった生徒さん達は、グダグダの結果となった易から逆引きで、『実は自分は本気でそう思っていなかった、そこまで強い意思を持っていなかった』ということを学んだ訳です。結果が伴わない、希望する結果を手に入れることが出来ない、そういう場合は、意思がしっかり定まっていないところに、そもそもの原因があるんです。ただ、ここに気付くことは、非常に難しいんですけどね。

生徒さん達には、今後も同じお題で易を振ってみて、自分が変わったのかをチェックするように、宿題を出してあります。きちんと意思を持って本当に意識が変わったならば、易もビシッとしたものが出て、その結果も変わってくることになっているからです。鬼教官は、今後も厳しくチェックし続けますよ!