とある集まりで今年度の風水ツアーの報告をしていたところ、ドバイの風水事情について質問を受けました。

『イスラームには厳しい戒律がいろいろあるけれど、風水は適合しているの?ドバイで風水って大丈夫なの?』

ご存じの通り、イスラーム世界に於いて偶像崇拝は禁止されています。そのため、財神や龍亀など風水的な銅像や巒頭的風水改善で使われる動物類の置物の類は使うことができません。

ですが、そもそも風水とはそれらの様な置物を置くことではありません。風水の大元となっている知識形態:中華宇宙論を形作っている陰陽五行論に基づいて、旺気(繁栄をもたらす好ましいエネルギー)を活性化し使いこなすこと、煞気(衰退をもたらす好ましくないエネルギー)の影響を抑えること、これらを行うことが風水(改善)です。

ですから、陰陽五行論に基づけば、イスラームの戒律に沿った形で風水を行うことは可能なのです。何故なら、中華宇宙論に於いては、『この世の万物は陰陽そして五行に分類することができる』からです。

アイテムそのものが重要な訳ではなく、それぞれが属する五行が大事な訳ですから、色や形、素材などの五行を活かして、良い風水に整えることができるんですね。イスラーム文化特有の柄、植物文様や文字文様も併せて利用できます。偶像等ではない、誰の家にでもあるインテリアを利用して、良い風水にしていくことは、通常の風水鑑定&風水改善で行っていることなんですよ。ポツンと置かれている赤いソファーが、実は風水改善のために置かれたものだったりします。

ドバイでは制限も多い中、デザインで風水を取り入れているケースがとても多いです。写真にある2つの鋭角的なビルも、手前の建設中の物件も、どちらも風水を取り入れた建築物です。

オフレコの案件もちらほら耳に入ってきました。アラブ諸国のとある国の王様が個人的に、ある大物風水師と長期契約を交わしたとか。自身のこと、家族のことを観てもらっているとのことですが、確かにここ最近のその国の成長というか発展は半端ないものがあります!かなり信憑性が高い話だと思っています!

建設中の未来博物館。建築家が『施主より風水を用いるリクエストがあった』とカミングアウト。