先月新居に引っ越しをした方から、風水についてご相談がありました。特に、“玄関に鏡を置くと途端に運気が良くなる”という様な、風水的な本を読まれたそうで、鏡の場所についてのご相談でした。

鏡については、私の講座でも常にお話ししておりますが、風水的な目的をもって使うアイテムの中では、一番注意するべきものです。鏡の種類によって、またどの方位に置くか、何が映りこむか、などによって、家主に良いエネルギーをもたらす場合もあれば、逆に凶の作用となる場合もあるのです。プロの風水師にとっても、一番難しい品のひとつであり、風水の目的を以て使う場合は、十分に慎重にならなくてはいけません。ですので、鏡については安易に使いませんし、何より、きちんとした風水の知識が無い方は、使うべきではありません。

付け焼き刃の知識は危険!

今回ご相談があった方は、何年も交流がある方なのですが、その割には私の本業である風水に対して、雑誌などでちょっと読んだだけの、甘い考えをずっと持っているのが感じられた方だったので、『風水の素人が一番手を出してはいけないのが鏡です!』と、ちょっぴり厳しく釘を刺しておきました。

まだまだ多くの方が、風水は占いの類と捉えてらっしゃるのではないでしょうか?。本来、風水改善に使うべきアイテムについても、神社仏閣で貰って来たお守りやお札の様な扱いをしている方が多いのでは?

鏡や金魚鉢など、ただそこに置けば運気が上がるという様に思ってらっしゃる方の方が、多くいらっしゃるのではないでしょうか。

古来の中国から受け継がれている正統派風水の知識は、とても論理的なもので、全ての事柄にはきちんとした理由があります。

例えば、風水改善策としてミリオンバンブーを置く場合でも、家のどの場所に置くかということ(その家の飛星チャートによって場所は異なります!)、必ず3本組でガラスの器で水だけで育てること、という様な細かいルールがあります。

風水というのは、その物件の重要なスペースに好ましくないエネルギーがある際、それを改善するため、または、好ましいエネルギーを更に活性化・増幅させるために使われる、陰陽五行論に基づいた知識であり技で、中医学での生薬(漢方薬)の処方と同じ理論で行われるものなんです。

正しい知識が伴わない風水は、効果がありませんし、場合によっては、好ましくない衰退のエネルギーを増幅させることにもなりかねません。

風水にご興味があるのであれば、基礎と論理をきちんと学ぶことをお勧めします!